債務整理と過払い金の存在

あなたは、過払金返還請求に時効があるのをご存知でしたか?

「何とか生活費を切り詰めながら払い終えましたが、もう5年も前のことですから、今さら請求なんてできないですよね?」

ほとんどの方が驚かれますが、過払い金の請求は、10年間までさかのぼって請求できるのです。しかも、最初に返済した日から数えて10年ではなく、一番後に返済した日から10年となります。

これについては、平成21年1月22日、過払いの消滅時効に関する重要な判決が、最高裁判所第1小法廷で次のように言い渡されました。

「過払い金を返還請求する権利の消滅時効の起算点は、過払い金発生時ではなく返済終了時である」

ここで重要なのは、過払いの消滅時効が、“最初に返済した日”からでもなく、“過払いが発生した時点”からでもなく、『お金を借りた貸金業者との間で、返済が終了した時点』からカウントさせるという点です。

この裁判では、被告となる貸金業者は、過払い金の消滅時効について、こう主張しています。

「過払金返済請求を行う権利が10年で時効を迎えるとして、平成8年以前の取引に発生している過払い金については返還する義務はない」

しかし、判決では「限度額内で継続的に借り入れと返済を行うことが一般的な消費者金融との取引では、過払い金発生のたびに返還請求することは想定していない」と、被告である貸金業者に過払い金の全額支払いを命じています。

このことからも、時効が成立したために過払い金を返してもらえなくなるという心配はなくなるだろうと見られています。

ここで、もうひとつの事例を見てみましょう。

平成18年の裁判では、昭和58年9月に初めての取引があってから3年半経った昭和62年3月の時点で、すでに過払いとなっていたものの、平成14年1月末までの約15年にわたって、過払い状態を続けて返済をさせていました。

この場合、過払い金の額はいくらくらいになったと思いますか?

被控訴人は有名な貸金業者の「プロミス」ですが、判決は「被控訴人は、控訴人に対し、335万7109円及びうち280万6351円に対する平成14年2月1日から支払済みまで年6分の割合による金員を支払え」というものです。

争点のひとつが、過払いとなった後の借入金額と返済金額の不均衡があまりに著しいという点です。

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